七五三は、その昔、公家や武家で行われていた子どもの祝儀が原型といわれています。ここにご紹介しましょう。
■髪置(かみおき)・・・それまで髪を剃っていた三歳の男女が、髪の毛を伸ばし始める儀式。長寿や子宝に恵まれた人に儀式上の親になってもらい、白髪頭になるまで長生きするようにと、真綿の帽子を子どもの頭にかぶせました。
■袴着(はかまぎ)・・・五歳の男児が初めて袴をはく儀式。江戸時代には子どもを碁盤のうえに立たせて、儀礼上の親が裃(かみしも)をつけるという作法があったようです。
■帯解(おびとき)・・・七歳の女児が紐付きの着物にかわって、大人の帯をしめる儀式。魂を内にしっかりとどめ、身をもちくずさないようにという願いが込められています。
めでたいから祝うのではなく、祝うことによってめでたくする七五三。いつの世も子を想う親の気持ちは、変わらないようです。